貸借対照表について①

2023年05月22日 :

税理士の飯倉です!

会社の決算書の代表的な書類で

損益計算書と貸借対照表がありますよね。

今年の売上がいくらで経費がいくらかかって

今年は黒字だったのか赤字だったのかを表している損益計算書は

比較的わかりやすい書類だと思います。

逆に貸借対照表は一般的に見方が難しいと言われています。

むしろ社長の中には貸借対照表は

そんなに気にしたことが無いという方も多いと思います。

ただこの貸借対照表なのですが

読み方がわかってくるとなかなか面白い書類です。

損益計算書が1年間の成績を表しているのに対して

貸借対照表は会社が設立してから今まで会社の成績社長の行動を表しているものです。

成績だけではなく、社長の行動までとはどういうことかということを

何回かに分けて記載していこうと思います。

まず貸借対照表は現状の会社の資産、負債、純資産を表す書類です。

資産とは現金、売掛金等の権利、不動産などがあり

負債は買掛金や銀行からの借金などがあります。

純資産とは会社を設立した時に用意した資本金や
会社を設立してから現状までに稼いだ利益の合計を表す利益剰余金などがあります。

また、基本的には資産=負債+純資産となります。

これを図で表すと下記のようになります。

貸借対照表について①

実物の貸借対照表を見ると中身がいろいろ書いていてややこしいですが

とりあえず最初はこの図をイメージして貸借対照表を見てもらえると

すこしわかりやすくなると思います。

資産、負債、純資産がそれぞれどのくらいあるのか

資産1,000万円、負債600万円、純資産400万円という会社があれば

1,000万円の内、他人に支払わなければならない部分が600万円あり

全部支払っても400万円手元に残るということです。

会社を立ち上げる際に入れた資本金が100万円だとすると

400万円のうち100万円が資本金、残りの300万円は今までに稼いだ利益の合計ということです。

貸借対照表の純資産の部を見ると

その会社が今までどのくらい儲かってきたのか

逆に赤字を出してきたのかがわかってしまいます。

また、この図のイメージができるようになると

借金の話をされても少し受け止め方が変わってくると思います。

もし友人から「おれ借金が1億円あるんだよ」と言われた場合にその言葉だけでは

借金1億円なんてどうやって返すんだよ!

もう自己破産しかないんじゃないか!

って気持ちになるかもしれませんが

この図がイメージできると

「借金が1億円あるのに対して、資産はどのくらいあるの?」っとなりますよね。

この時に友人から「現金は3億円ある」という返事がきたら

全く心配しないと思います。

これは借金を返してもまだ2億円残る状態

貸借対照表でいうと純資産が2億円だからということです。

この考え方って言われるとそりゃそうだとなるんですけど

恐らく簿記をやっていない人は

もし最初に借金の話をされた後に

資産はどのくらいあるの?という確認をする発想は

中々出てこないのではないかと思います。


では、行動がわかるというのはどういうことなのか

それについてはもう少し細かい見方が必要となってきます。

その他にも業種の特徴もこの貸借対照表には表れてくるので

ここら辺を次回以降記載していこうと思います。

(一度に書こうとするととんでもない量になってしまうので、、、)


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